2025.01.14に「メインブログ」に書いた記事
main.kitanoiwashi.comについての「ブログ分割運営化」に基づく「大加筆修正再掲」です。
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この小説は書籍タイトルにもなっている短編的な小説です。
タイムマシンに関する「ドタバタナンセンス」だと思っていませんか?
実は違うのです。
ネタバレ注意!
これは「科学技術に対する大いなる皮肉」なのだとオレは解釈しています。
タイムマシンが発明されたと仮定しての原則ってありましたよね。「過去に対して干渉してはならない」「過去の自分と対面してはならない」とかね。
主人公とその仲間たちは「タイムマシンを発明してしまったが為に」苦難苦悩の中に放り込まれます。「ドタバタナンセンス」の手法により「過去を見ている自分は見つからないようにするために笑いを堪えなければいけない」と表現されています。
それによって筒井康隆は「現実的にタイムマシンを作ることは不可能である」と強烈に今の科学技術と人間の想像力(創造力)を皮肉っているのです。
「タイムマシンを発明し、その時(過去)を見に行く(笑いを堪える)」〜「その笑いをこれているのを見たくてまた過去に遡る(笑いを堪える)」=「無限ループに陥る」
結末は?
忘れてしまったので、読んでのお楽しみです。
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ここで見逃してしまってはいけないのが重ねて描きますが「タイイムマシンの全面否定・人間の科学ではタイムマシンを作るのは不可能である」という「意図」が隠されているのです。
それでも「時をかける少女」ではタイムトラベルしたよね?
とおっしゃいますよね。
自己解釈ですがこの「時をかける少女」は「中学一年生〜高校二年生向けの雑誌に連載された青少年向け商業小説」だったのです。なので他の作品とは違う、極端に言えば「別格の生活費用商業小説」と言えるかもしれません。
その証拠に近年「筒井康隆」は「時をかける少女」の事を「金を稼ぐ少女」と自虐的に皮肉っています。
その自虐的皮肉の本意は?
売れた小説が
作者の本意と言い切る事は出来ない
本物であるとも限らない
との「裏の意図(本質)」が込められているのではないかと"個人的考察"として思うのですよね。
忘れてはいけないのが「筒井康隆はドタバタナンセンスの陰にシニカル視点でのな本意・意図・本質を隠している」という重要な点でしょう。
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